Webデザインの現場で、世界中のクリエイターが共有する最大の嘆き。それは「細かいこだわりばかりの修正指示を繰り返すクライアント」への辟易です。
「もう少しここの余白を広く」「このフォントの太さを0.5pt変えて」「色をもう少し鮮やかに、でも派手すぎず…」
そんなピクセルレベルの注文が、何度も何度も飛んでくる。初稿提出から納品まで、修正ラウンドが10回を超えるプロジェクトは珍しくない。
僕自身、フリーランスWebデザイナーとして15年近くやってきて、国内外の同業者たちの声に耳を傾けるたび「みんな同じ地獄を見てるんだ」と実感します。
今日は、世界中のWeb制作者たちの本音を集めて、この「細かすぎるこだわり」の無意味さを、徹底的に語りますじっくり読んでください。まず、海外の声から。
アメリカのUI/UXデザイナーたちがRedditやX(旧Twitter)で吐露する「Client from Hell」ストーリーは壮絶です。一人目は「完璧にミニマルでクリーンなデザインを提出したら、クライアントが『2012年頃のサイトみたいに賑やかにして』と言ってきた。魂が抜けた」と。
もう一人は「ユーザーは気づかない細部に何時間も費やしたのに、『この青が気に入らない。もっと女性らしい感じに』とだけ言われ、根拠のない色変更を10回繰り返した」。
イギリスのフリーランサーも「デザインの意図を説明する資料まで添付したのに、返事は『なんか違う。直して』だけ。結局、ビジネスゴールより自分の好みが優先される」と嘆きます。
カナダのデザイナー・フェムケさんは「ウェブサイト依頼の53%が編集・修正。70%のプロジェクトが『難しすぎる』と後回しにされる」とデータまで挙げて警鐘を鳴らしています。日本でも同じです。
noteでクリエイターが書いた「何度も『修正』を要求して来る人に分かってもらいたい」投稿は共感の嵐。料金表デザインの最終確認で「ここを変えて」と来て、即修正したらまた「やっぱりここも」とラリー。
「まとめて連絡ください」と伝えたのに、数回の往復でイライラMAX。
Yahoo!知恵袋では「一度提出→修正→また別の箇所を指摘→さらに新箇所…一回で見直せばいいのに、3回も4回も分散させるのが効率悪すぎ」との声。
XではWebディレクターの田口真行さんが「クライアントへのデザインチェックの良し悪しは、提出時の説明で9割決まる」と指摘。基準・意図・チェックポイントを明確にしないと、趣味趣向の「なんか違う」に飲み込まれると。
越智奎吾さんは「『シンプルでおしゃれに』と言われた瞬間が一番危険。シンプルの定義が人によって全然違う。Apple風を想像する人もいれば、情報ぎっしりのECをシンプルと言う人も」と実体験を語っています。
おぎのさんは「中央が1pxズレてるのを完璧に再現するコーダーを見ると引く。でも『これ中央でいいんですよね?』と聞ける人は信頼できる」と、細かさの現場苦労を共有。世界共通の嘆きは「なぜそんなに細かいのか」です。
クライアントの多くは「自分好み」に執着します。
「このボタンの影の濃さを変えて」「ヘッダーの高さを5px下げて」「写真の配置をもう少し右に」…
でも、ユーザーはそんな微差に気づきません。
実際、著名なA/Bテストのデータ(海外のデザイン調査)では、1px単位の変更がコンバージョン率に与える影響は0.1%未満。
それより重要なのは、全体の情報設計、導線、読みやすさ、信頼感、モバイル対応です。
細部にこだわるのは「プロの証」と思い込んでいるクライアントがいる。でも、それは逆。
本物のプロは「ビジネスに寄与するか」を最優先にします。細かいビジュアル調整は、目的が明確になってからやるべきもの。このこだわりの無意味さを、もっと深掘りしましょう。
① 時間とコストの無駄
1回の修正が「5分」で済むと思っているクライアントが多いですが、実際はデザインファイル開く→調整→プレビュー確認→エクスポート→納品→クライアント確認→また指摘…
これが10往復で、1プロジェクトに数十時間かかります。
フリーランスなら報酬据え置きで徹夜。
企業内デザイナーなら納期遅延で上司に怒られる。
結果、クリエイターのモチベーションは地に落ち、クオリティも低下。
「修正地獄」から抜け出せないと、次の仕事に悪影響が出ます。
日本の制作会社でも「修正回数を契約に明記しても、『ちょっとした変更』が積み重なって実質無制限になる」との愚痴が絶えません。② デザインの本質を無視する
良いWebデザインは「芸術」ではなく「問題解決ツール」。
ユーザーが欲しい情報に最短でたどり着き、行動を促し、信頼を築くもの。
なのに「自分のオフィスの壁紙に合う色にしたい」「競合サイトのあの感じに近づけて」と、自己満足優先。
海外のデザイナーが言うように「デザインはビジュアルだから誰でも意見を言える。でもエンジニアのコードに素人が『なんか変』と言うことはない」。
低努力のフィードバックに対して、高努力の説明を求められるアンバランスさ。
結果、デザイナーは「なぜこのレイアウトか」を毎回弁明せざるを得ず、創造性が殺されます。
Xでデザイナーが「prettyじゃないデザインが正解の場合もある。brief・目標・制約を無視して表面だけ褒められても意味ない」と吐露していた通りです。③ 最終的に誰も幸せにならない
細かく直した結果、サイトが「Frankenstein’s monster(フランケンシュタインの怪物)」みたいになるケースが多発。
初稿の統一感が失われ、ダサくなる。
クライアント自身も「なんかイケてない」と満足できず、追加修正を要求。
ループです。
あるインド人デザイナーは「1画面1承認ルール」を導入したら、クライアントが激怒したけど「これでプロジェクトが破綻しなくて済んだ」と学んだと。
日本でも「クライアントの言う通りに直したらダサくなった」という愚痴がXで飛び交います。
結局、細かいこだわりは「不安の裏返し」。
自分の事業の成功をデザインに丸投げし、コントロール欲求を満たそうとする。
でも、それは逆効果。信頼関係があれば、デザイナーの戦略提案を聞き入れるはずです。では、なぜこんな現象が世界中で起きるのか。
理由は3つ。 クライアントのデザインリテラシーが低い(それ自体は悪くない)。
制作側が「なんでも言ってください」と甘い契約を結ぶ。
SNSで「完璧なポートフォリオ」が溢れ、クライアントが「自分もあんな綺麗なのが欲しい」と勘違いする。
DribbbleやBehanceの影響で「平均的な綺麗デザイン」が量産され、独自性より「好み」が優先される時代になりました。
でも、意味がないんです。本当に。
データドリブンな現代Webでは、細かいビジュアルより「ユーザー体験」「CVR」「SEO」「アクセシビリティ」が命。
1pxの影より、CTAボタンの文言を変えた方が売上は跳ねます。
クリエイターが「細部までこだわる」のは、全体最適化の結果としてやるべきこと。
クライアントの「好き嫌い」で左右されるべきではない。世界中のWeb制作者たちへ。
あなたたちの嘆きは正当です。
「細かい修正ばかりで消耗する」のは、業界全体の病。
解決策はシンプル。
・契約時に修正回数・範囲・「1回にまとめて連絡」を明記
・初回ヒアリングで「好きなサイト3つ」「嫌いなサイト3つ」を必須に
・提出時に「このデザインの意図・根拠」を資料で明確化
・「これはビジネス目標に寄与しません」とプロとして意見を言う勇気 クライアントへ。
もしこの投稿を読んでいるなら、知ってほしい。
デザイナーはあなたの「敵」ではなく「パートナー」。
細かい注文より、「このサイトで何を達成したいか」を一緒に考えてください。
僕たちも、あなたの事業が成功することを心から願っています。
無意味なピクセル戦争をやめ、戦略的なデザインを作りましょう。最後に。
この5000字は、僕が10年以上見てきた現場と、世界中の同僚・先輩・後輩たちの声からまとめました。
Redditのr/graphic_design、r/webdev、Clients From Hellのストーリー、noteやXの日本クリエイターの投稿、Mediumのデザイナー記事…全部、根拠があります。
もしあなたが同じ苦しみを抱えているなら、
「一人じゃない」と知ってほしい。
そして、少しでもこの無意味なループから抜け出せることを祈っています。Webデザインは、細かいこだわりで成り立つものじゃない。
大きな目的を叶えるためにある。
そのことを、もっと多くの人が理解してくれれば、
世界中のクリエイターは、もっと自由に、もっと誇りを持って、
本当に価値あるものを作れるはずです。
電子音楽制作とウェブサイト制作(ホームページ制作) たまに楽器
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