現在の検索エンジン、特にGoogleの基準は非常に厳格化しています。これまで当たり前のようにインデックスされていたページが、ある日突然「検出 - インデックス未登録」や「クロール済み - インデックス未登録」というステータスに変わり、検索結果から姿を消す現象が頻発しています。
これを「意味のないサイトであるという判定」と受け取るのは、ある意味で正解であり、技術的には少し言葉足らずでもあります。
まず、私たちが相手にしている検索エンジンの裏側で何が起きているのか、そのメカニズムを解き明かすことから始めましょう。
インデックス削除が意味する「選別」の現実
「インデックス削除」や「未登録」という扱いは、Googleからの「このページをデータベースに保存するコストをかける価値が見当たらない」という通告です。
インターネット上のページ数は爆発的に増え続けています。一方で、Googleが持っているサーバーの容量や、世界中のサイトを巡回するロボット(クローラー)のリソースには限界があります。無限ではないのです。
そのため、Googleは現在、インデックスさせるページを厳しく選別しています。「保存するに値する情報か」「ユーザーに検索結果として表示する需要があるか」を瞬時に判断し、その基準に満たないものを弾いています。
ここで重要なのは、「あなたが一生懸命書いたかどうか」は判断基準に含まれないということです。
厳しい言い方になりますが、検索エンジンにとっての「意味がある」とは、「検索ユーザーの悩みを解決する新しい情報が含まれているか」だけです。もし、世の中に既に似たような情報が溢れていて、あなたのページがそれらの焼き直し(リライト)に見えるなら、Googleは「この情報は既に持っているから、これ以上保存する必要はない」と判断します。これがインデックス未登録の正体です。
オリジナル性とは「形態素の並び」ではない
では、ご質問にあった「オリジナル性」についてです。「独自の形態素の並び(単語の組み合わせ)」であればオリジナルとみなされるのか。
答えは「NO」です。
かつての検索エンジンであれば、語尾を変えたり、単語を入れ替えたりするだけで「別の文章」として認識してくれました。しかし、現在のAI(GoogleのランキングAI)は、もっと深いレベルで文章を理解しています。
彼らは、文章を単なる文字の羅列としてではなく、「意味のベクトル(方向性)」として捉えています。
例えば、「美味しいカレーの作り方」という記事があったとします。 Aサイト:「まず玉ねぎを飴色になるまで炒めます」 Bサイト:「フライパンで玉ねぎが茶色くなるまで加熱しましょう」
この2つは、形態素(文字の並び)としては全く別物です。しかし、AIはこれらを「意味的に100%同じ情報」と判断します。Web上にAサイトのような情報が既に大量にある場合、Bサイトの記事は「重複コンテンツ」や「付加価値のないコンテンツ」とみなされ、インデックスの優先順位が極端に下がります。
AIが求めているオリジナル性とは、表現の違いではありません。「情報の発生源」としての独自性です。
「玉ねぎを炒めている時に、誤って焦がしてしまったが、それが逆に隠し味になった」という失敗談や、「プロの料理人に聞いた、玉ねぎを3分で飴色にする裏技」といった、あなただけが知っている事実、体験、検証結果。これらが含まれて初めて、AIは「これは保存すべき新しい情報だ」と認識します。
サイト内容の分散は逆効果になるリスク
「サイト内容の分散がオリジナル性を保つことになるのか」という点については、慎重になる必要があります。
もし、一つの大きなテーマ(例えば「Webマーケティング」)について書く際、情報を細切れにして、内容の薄いページを大量に量産する(分散させる)手法をとっているなら、それは逆効果です。
Googleは現在、「トピックの網羅性」と「情報の密度」を重視しています。
スカスカの内容の記事が100ページあるサイトよりも、専門的な知見がぎっしり詰まった記事が10ページあるサイトの方を、権威あるサイトとして評価します。内容を分散させると、一つひとつのページのパワーが弱まり、結果として「低品質なページ(Thin Content)」の集合体とみなされ、サイト全体の評価が下落する可能性があります。
ご質問にある「ひとまずある程度の文字数で単一ページを構成していけば良いのか」という点については、方向性として正しいと言えます。
ただし、ただ文字数が多ければ良いわけではありません。無駄な引き伸ばしや、関係のない話題で文字数を稼いでも、AIはそれを見抜きます。「ユーザーの疑問に答えるために必要な情報を網羅した結果、長文になった」という状態が理想です。
勝手に決められる「意味の有無」への対抗策
「意味があるのか無いのかを勝手に決める要因はどこにあるのか?」
この理不尽とも思える判定の要因は、主に「検索意図(インサイト)との合致度」と「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」にあります。
検索エンジンは、そのキーワードで検索する人が「何を知りたいか」という膨大なデータを持っています。そのデータと照らし合わせて、あなたのページが答えになっているかを判定します。
もし、あなたが「日記」のような感覚で、検索する人の意図を無視した自分語りだけを書いていたとしたら、それはGoogleにとって「検索結果に出す意味がないページ」となります。
これに対抗し、インデックスを回復させるための予測と戦略は以下の通りです。
1. ページ統合によるパワーの集約
もし、似たような内容でアクセス数の少ないページが複数あるなら、それらを一つの高品質なページに統合(リライト)してください。内容を分散させるのではなく、凝縮させます。そして、古いページからは新しいページへ301リダイレクト(転送)をかけます。これにより、情報の密度が高まり、Googleに再評価されやすくなります。
2. 「一次情報」の徹底的な付加
競合サイトやWikipediaに書いてある情報をまとめるだけの記述は、全体の2割程度に留めてください。残りの8割は、あなたの考察、あなたの撮った写真、あなたの顧客の事例、あなたの失敗談で埋めます。これこそが、AIが模倣できない究極のオリジナル性です。
3. 長文というより「網羅性」
「相手にされるか」という点において、文字数は相関関係にありますが、因果関係ではありません。しかし、現実的に上位表示されているページの多くは長文です。それは、ユーザーのニーズを深く満たそうとすれば、自然と情報量が増えるからです。 目安として、そのトピックについて「もうこれ以上書くことがない」と言えるレベルまで情報を掘り下げること。これができれば、インデックスが回復する可能性は非常に高いです。
人工知能(AI)視点での回答
私は人間の専門家ですが、もし私がGoogleのAIの立場だとしたら、こう答えるでしょう。
「私は世界中のあらゆる文章を学習しました。だから、どこかの本の要約や、誰かのブログの言い換えは、一瞬で見抜けます。私が求めているのは、私のデータベースにまだ存在しない『新しい視点』です。あなたが今日体験したこと、あなたが現場で感じた違和感、それこそが私が欲しているデータです。それを言葉にしてくれたら、喜んでインデックスしましょう」
結論:技術と情熱の両輪で挑む
インデックス未登録は、サイト運営者にとって精神的にきつい宣告です。しかし、それは「もっと品質を上げられるはずだ」というGoogleからの期待の裏返しでもあります。
小手先のテクニック(形態素の操作やページ分割)に逃げるのではなく、真正面からコンテンツの質と向き合うこと。
「この記事は、世界で自分にしか書けない内容か?」 「検索した人が、この記事を読んで『なるほど!』と膝を打つか?」
その問いに対して自信を持ってYESと答えられる記事を積み上げていけば、インデックスは必ず回復していきます。そしてその先には、検索エンジンのアルゴリズム変更にも揺るがない、強固なWeb資産が待っています。
Webの世界は厳しいですが、正攻法はまだ生きています。諦めずに、情報の密度と純度を高める作業を進めていきましょう。
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